UPF-Japanは2020年12月17日、世界キリスト教聖職者協議会(WCLC)創設1周年を記念するウェビナーを開催し、ILC特別学習会(WCLCセッション)とILC特別懇談会(IAPDセッション)の2つのセッションを行いました。

第1セッションは「キリスト教一致運動と超宗教平和運動」を主題とし、全国各地で平和大使運動に携わる担当者らおよそ100人がオンラインで参加しました(=写真上)。

梶栗正義・UPF-Japan議長の歓迎の辞の後に、WCLC創設委員の宮原亨牧師が「キリスト教の世界平和運動から見たUPFの意義」と題して講演。20世紀の半ばに活躍した日本人キリスト教指導者で、世界的に高名な賀川豊彦の信仰と人類救済に果たした業績について触れました。宮原牧師は、WCLC創設大会とUPFの国際会議に参加して、そこに賀川の夢が具現化しているのを見たと振り返り、牧師として、賀川の精神を受け継ぎ、この運動に尽力し発展に貢献していきたいと語りました。

続いて、石丸志信・IAPD-Japanコーディネーターが「超宗教平和運動のあゆみとWCLCの意義」について講演しました。

第2セッションは日本と台湾の宗教指導者の対話を目的として「恒久平和のための宗教者の責任:宗教対話から平和開発の実践活動へ」をテーマに行われました。両国から約160人の宗教指導者、有識者がオンラインで参加しました(=写真下)。

梶栗議長と唐彥博・UPF台湾議長の歓迎の辞に続いて、日本側パネリストとして三宅善信・神道国際学会理事長、台湾側パネリストとして陳幼慧・国立政治大学教育学院教授が講演しました。

三宅理事長は、日本と台湾の宗教指導者が対話による相互理解を深めたうえで、中国大陸に住む人々に対しては、それぞれのやり方で多様な価値観と信仰伝統を示すことで、平和的に共存していくことがアジアの伝統であり活力であることを理解できるようにするのが重要であると述べました。

陳教授は、中国大陸から台湾に一貫道の宗教伝統をもたらした白水老人・韓雨霖師の事例をもとに、リーダーの基本的資質の「真誠」、「利他精神」、「樹立典範」などが韓師の人生にどのように体現されていったかを示し、今日の宗教者が学び行うことが重要であると語りました。

2人の発表に対して、日本から川上与志夫・IAPD-Japan会長(帝塚山学院大学名誉教授)と台湾から游祥洲・佛光大学教授がそれぞれコメントしました。その後、活発な質疑応答がなされ、日台宗教者の交流は成功裡になされ両者の友好関係が深まりました。