シンクタンク2022 IAPDセッション・超宗教フォーラムを開催

宗教者平和大使協議会・IAPD-Japan主催の第119回超宗教フォーラムが1月20日、東京・新宿の会場を中心に全国各所をオンラインで接続して開催され、神道、仏教、イスラーム、キリスト教を代表する宗教者平和大使、有識者ら約70人が参加しました。

「日韓友好の絆と朝鮮半島平和統一の祈りⅢ」と題して行われた今回のフォーラムは、今年2月11日から13日にかけて行われる「ワールドサミット2022」のプレイベントとして世界各国で行われている「シンクタンク 2022フォーラム」の一環として開催されたものです。

フォーラムの冒頭、神道、仏教、イスラーム、キリスト教の代表者がリレー形式で平和の祈りを捧げました(=写真)。

次に、IAPDの運動に参加している4人の宗教者がビデオメッセージを寄せました。

浄土宗成道寺の石垣成海住職は、境内に関東大震災の際に犠牲になった朝鮮半島出身者の慰霊碑があることを紹介。昨年は、UPFのピースロード運動に参加した地元の参加ライダーが同慰霊碑を訪れ、朝鮮半島の平和的統一と世界平和を願いながら犠牲者に献花したことなどを報告しました。

続いて、UPF-Japanの梶栗正義議長(=写真)が講演しました。梶栗議長は「宗教」という言葉の語源について触れました。英語の「religion(レリジョン)」がラテン語の「religo(レリゴ)」から来たものであり、これには「再び結ぶ」という意味があると説明。宗教には、神と人間を絆で再び結ぶという役割があると述べました。また、漢字の表記でも、「根本を教える」と書いて宗教となることを紹介しながら、人の根本は神にあることを教えるのが宗教者の使命であると強調しました。

今回のフォーラムのテーマとなった「日韓友好の絆と朝鮮半島平和統一の祈り」について梶栗議長は、統一を実現していくためには、政治家、学者、経済人など各分野の指導者に役割があると述べました。その上で、韓国と北朝鮮の分断の問題を考える際に、人間としての考えからだけでなく、神の意思がどこにあるのかを尋ね求めることが必要ではないかと強調。朝鮮半島の平和的統一において「神の意思を尋ねる」という視点に立てば、最も大事な役割を担うのが宗教者であると訴えて講演をまとめました。

梶栗議長の講演に続き、IAPD-Japanコーディネーターの石丸志信・世界平和宗教連合会長が、2021年の活動について報告しました。日韓友好と朝鮮半島の平和統一への祈りをテーマに据えて行われた超宗教フォーラムや、国際指導者会議(ILC)のIAPDセッションなど、計7回にわたる主要な行事を振り返ったほか、キリスト教聖職者のネットワークであるWCLCの月例ウェビナーを通して各国の牧師との交流が深められたことなどを紹介しました。

石丸会長は報告を締めくくるにあたり、「宗教者が世界平和のための大きな役割と使命を持つ者であると改めて自覚し、今後の活動につなげていきたい」と、抱負を語りました。

続いて、石丸会長が2000年3月に日本で開催された「東西南北統一前進大会」における韓鶴子総裁の講演文「世界と東西南北統一は真の愛で」の一部を読み、UPFの平和ビジョンについて学び合う時間を持ちました。

最後にIAPD-Japanの川上与志夫会長(=写真)があいさつし、IAPDとして朝鮮半島の平和統一をテーマに掲げて活動してきたことに触れ、「南北分断状況の解消は容易ではないが、意欲を失ってはならない」と強調。宗教者平和大使が互いに協力しながら、今後、より具体的に何ができるかを共に考えていきたいと決意を語りました。