2000年:アセンブリ2000で国連超宗教議会の設立を提案

IIFWP(現UPF)
un2000
 2000年8月、米国ニューヨークの国連本部で「国連の刷新と平和文化の建設」をテーマに、IIFWP(現UPF)が「アセンブリ2000」を開催した。
 
 その会議の中で、

①国連の上院として超宗教議会を設立する
②国境線と紛争地域付近を国連管轄下の平和地区とする
③国連公認記念日として「真の父母の日」「真の家庭の日」「国連軍の日」を制定する ―という3つの提案がなされた。

2003年:国連に宗教対話組織設立を提案

第58回国連総会・フィリピン国連代表部
 フィリピン国連代表部のバヤニ・メルカド副代表は2003年11月10日、ニューヨークで開催中の第58回国連総会の「平和文化」を議題とするセッションで演説し、国連内に「宗教間の対話と協力」を促進するための組織設置を要請する決議案を提出した。
 
決議案には、以下の内容が盛り込まれた。
 

  • 国連総会は、国際の平和と調和を促進する国連の能力を強化する上で、宗教間の対話と協力がなす貢献について検討するための、無期限の作業部会を設立することを決定する。
  • 無期限の同作業部会が、国際の平和と調和を促進する国連の能力を強化するために、宗教間の対話と協力を利用することを目的とした組織を国連機構の中に設立するか、および(または)そのプロセスを始める可能性を探求することを勧める。
  • 無期限の同作業部会が、第59回国連総会が終わる前にその仕事に関する報告書を提出することを要請する。
  • 事務総長が、無期限の同作業部会に対し、その職務を果たすのに必要な支援と助けを提供することを要請する。

2004年:「宗教間の対話促進」に関する決議案を採択

第59回国連総会
 フィリピン政府の提出した「宗教間の対話促進」に関する決議案(A/59/L.15)が2004年11月8日、国連総会で可決された。協賛国は、アゼルバイジャン、コンゴ、コスタリカ、エクアドル、ガボン(総会議長国)、ガンビア、グルジア、インドネシア、イラン、カザフスタン、マレーシア、マーシャル諸島、ミクロネシア、モロッコ、パナマ、セネガル、東ティモール、ベネズエラの18カ国。
 
総会が可決した決議案は、以下のことを宣言している。
 

  • 相互理解と宗教間の対話は、文明間の対話と平和の文化の重要な次元を構成することを確認する。
  • 宗教間の対話に関する国連教育科学文化機関(UNESCO)の活動を評価・注目し、適切な国連諸機関が同機関と緊密に働き、このための努力を調整することを奨励する。
  • 宗教間の対話促進に対して、すべての政府および適切な国際機関の注目を喚起し、それに関する報告書を、受取ったすべての見解を含め、第60回総会に提出するよう事務総長に要請する。

2005年:政府・国連・宗教NGOのフォーラム発足

 2005年6月22日にニューヨーク国連本部で開催された「平和の為の宗教間協力に関する会議」の勧告に基づいて、50カ国の政府、15の国連システム(教育科学文化機関、世界保健機関など)、国連宗教NGO委員会(110の宗教NGOが会員)がパートナーまたはオブザーバーとなって、「平和の為の宗教間協力に関する三者フォーラム」(TFICP)が発足した。
 
 TFICPは、平和的共生に向け、宗教間の対話と協力がどう貢献できるかなどについて、自由で開かれた審議をすることを目的としており、2006年9月21日の「国際平和デー」には、ニューヨーク国連本部で「平和の為の宗教間の対話と協力に関する第1回閣僚会議」と「平和の為の宗教間協力に関するハイレベル三者会議」を開催した。

2006年:国連に「宗教間の対話促進」の部署設置へ

第61回国連総会
 国連システム内にグローバルな宗教間・文明間・文化間の対話を実施する為の部署を設置する」ことに関する決議案が、2006年12月22日、国連総会において全会一致で採択された。
 
 フィリピンのホセ・デベネシア下院議長は同決議案について、「宗教紛争や文明の衝突を減少させることを目的とするもの」と説明、「宗教間の平和なくして国家間の平和はない」と強調した。また「グローバル・リージョナル・ローカルな主要宗教サミット」を開催するよう提案した。

2010年:毎年2月の第一週を「世界諸宗教調和週間」に

第65回国連総会
1102interrelig 2010年10月20日、第65回国連総会で「世界諸宗教調和週間」に関する決議案が可決された。同決議案はヨルダン政府が、アゼルバイジャン、バーレーン、ヨオマーン、サウジアラビア、トルコなどと共に提出したもので、「相互理解と宗教間対話が平和文化の重要な要素であることを確認し、毎年2月の第一週をすべての宗教・信仰・信条間の『世界諸宗教調和週間』と宣言」している。
 
 これにより、2011年2月の第一週は「第1回世界諸宗教調和週間」として、世界各地で平和のための宗教調和に関する様々な行事が開催される。UPFも各国で宗教間・民族間対話促進などのプログラムを行う。