パレスチナ自治政府は2024年4月2日、国連への正式加盟申請を月内に再検討するよう求める書簡をグテレス事務総長に提出しました。同政府は2011年9月に加盟申請しましたが、独立国家としての加盟は認められず、国連は翌年、パレスチナの地位を「非加盟オブザーバー組織」から、バチカンと同様の「非加盟オブザーバー国家」に格上げすることを決議しました。

これに先立ち、国連安全保障理事会の非常任理事国で4月の議長国を務めるマルタは1日、4月中にパレスチナの国連への正式加盟を協議する見通しを明らかにしています。

承認には、安保理の常任理事国5カ国(米ロ中英仏)が拒否権を行使せず、15カ国の理事国のうち9カ国が賛成する必要があります。その上で、国連総会で投票が行われ、3分の2の賛成を得られれば加盟が認められます。

ただ、イスラエルの近い同盟国である米国が安保理で拒否権を行使して勧告を受けられない可能性があり、総会での審議に持ち込める可能性は低いと見られています。