IAPD-Japan主催の第120回超宗教フォーラムが3月10日、「ウクライナに平和を〜宗教者の祈り」をテーマにオンラインで開催されました。全国から神道、仏教、イスラーム、キリスト教を代表する宗教者平和大使、有識者ら合わせて105人が参加し、戦火の下にあるウクライナ人とロシア人のために祈りました。

UPFインターナショナルは、ウクライナの現状を憂慮し、平和的な解決のために世界の有識者が協力するよう訴える声明をいち早く発表しました。これに即応したUPF欧州・中東支部は3月2日に欧州各地の宗教指導者をオンラインでつなぎ祈祷会を開催しました。米国に本部を置く世界キリスト教指導者会議(WCLC)も3月9日にオンライン祈祷会を開催しています。日本でもこの動きに連動しようとの宗教者平和大使の提案があり、この日のフォーラムとなりました。

梶栗正義UPF-Japan議長は開会の挨拶で、「今回の出来事は世界秩序の守り手であるべき国連の限界が露わとなり、文鮮明総裁による国連刷新の宗教上位設置提案が、より意味を持つものとなった」として、「精神世界の指導者である宗教家が知恵と祈りを結集して人類共通の平和を模索していく場としたい」と語りかけました。

第1部では、神道を代表して参加した奈良泰秀・天ノ岩座神宮永代宮司が祝詞奏上。続いて、仏教、キリスト教を代表する宗教者が順に平和のためのメッセージと祈祷を捧げました。

全体で3分間の黙想を捧げたのち、第2部では、神道、仏教、イスラームの祈りが捧げられ、結びに天台宗聴行庵の東和空住職が平和へのメッセージと祈祷を捧げました。

東住職は、「この戦争には宗教者の責任が非常に大きい。自らが平和でなければ祈っても平和にはならない。まず懺悔。国連に世界の宗教の叡智を一刻も早く持ち込んで行けとの文鮮明総裁のメッセージを再三聞かされながら、それが今日まで追いつかなかったことに悔しい思いがする。独裁的にならざるを得なかった人間のこだわりが一刻も早く解かれるよう願い、祈りたい」と語り、経文を唱えました。

閉会の辞では、川上与志夫IAPD-Japan会長が、ロシアの文豪トルストイの『戦争と平和』に触れながら、人間は賦与された知恵を正しく使うか、悪意を持って使うかはひとえに私たちの心にかかっている。ウクライナの人のやるせない気持ちを思い、ロシアの指導者の心にも良き変化が起こるよう、共に祈っていきたい」と述べました。

「怨讐を愛してこそ、平和の世界を築くことができるのです」。韓鶴子総裁のメッセージをかみしめながら、賛美歌「さあ、共に生きよう」を捧げました。最後に、祈りに導かれた次の行動として「ウクライナ緊急救援募金」を呼びかけました。