「説明責任を伴う行動を:透明性とガバナンスを養成しよう」をテーマとした国会議員指導者会議が2023年12月6日、UPFの6分野プラットフォームであるISCP(世界平和頂上連合)とIAPP(世界平和議員連合)の共催で、スリランカの首都コロンボで開催されました。同会議にはアジア6カ国から国会議員など150人以上が参加しました。

会の冒頭、スリランカのラニル・ウィクラマシンハ大統領(=写真右下)が歓迎のメッセージを述べ、世界平和を議論する会議を主催したUPFを讃えるとともに、平和の実現には透明性とグッドガバナンス(良き統治)が必要であると強調。スリランカでは政府が監視委員会を設置して不正防止に取り組んでいると説明しました。

ウィクラマシンハ大統領はこのほか、透明性のあるガバナンスや適正なリソース(人材や資金)の分配、公的資金管理における議会の監視など、スリランカ政府の戦略について説明しました。

続いて、登壇したのは、UPFインターナショナルの梁昌植(ヤン・チャンシク)議長。参加した議員らに対し、健全で透明性のある経済システム構築に向けた活動の推進を呼びかけました。梁議長は、スリランカが直面している経済危機についても言及。1997年に韓国を襲ったアジア金融危機を克服した事例を紹介しながら、克服に向けて全国民が団結する必要があると訴えました。

加えて梁議長は、UPFの共同創設者である文鮮明総裁・韓鶴子総裁夫妻が主張する平和理念について説明。「他者のために生きる」「公共の精神」「利他主義」「満足遅延耐性(delayed gratification)」(※)「自己犠牲」などのキーワードを示しながら、平和文化を創造するために鍵となるテーマについて強調しました。

また梁議長は、韓総裁が創設を提言する「アジア太平洋ユニオン(APU)」について紹介。APUはベストプラクティスの共有、経済成長と観光を促進し、平和を推進するプラットフォームになり得ると述べ、その可能性を説明しました。

その後、IAPPインターナショナルの共同議長であるダン・バートン元米国下院議員のビデオメッセージがあり、スリランカもIAPPネットワークと連携を深めながら、議会運営をするよう参加した国会議員らに呼びかけました。続いて、カンボジア国会外交・国際協力委員会委員長のスオス・ヤラー氏、インド国会保健・家族福祉常任委員会委員長のブバネシュワル・カリタ氏、インドネシア国会議員のデイブ・フィカルノ・ラクソノ氏らが登壇し、アジア太平洋地域の国会議員として、説明責任、透明性、グッドガバナンスなどをキーワードにそれぞれ提言をしました。

最後に、スリランカのディネーシュ・グナワルダナ首相と同国マヒンダ・ヤパ・アベイワルデナ国会議長に対し、UPFから平和大使の任命状が手渡されました。

会議終了後、梁議長とマヒンダ・ラージャパクサ元スリランカ大統領などの政治指導者や仏教指導者であるベランウィラ・ダンマラタナ・ナーヤカ・セラ師が対談。スリランカ地域の平和と発展について意見交換を行いました。(=写真下 左:梁昌植議長  右:マヒンダ・ラージャパクサ元スリランカ大統領)

将来得られるより大きな報酬(遅延報酬)のために、目の前の小さな報酬(即時報酬)を我慢して遅らせることができること。