UPFアルゼンチンとラリオハ国立大学・神学比較宗教学部の共催による「学術・超宗教フォーラム」が8月31日、中部の都市ラリオハにある同大学内で開催されました。「信教の自由:世界的に脅威にさらされる権利」をテーマに行われた同フォーラムは、世界人権宣言第18条(「誰もが思想、良心、宗教の自由を持つ権利がある……」)の精神に立ち返りながら、国連「宗教および信条に基づく暴力行為の犠牲者を記念する国際デー」(8月22日)を記念するもの。

フォーラムは、各宗教の代表者や国内外の専門家が、現在世界各国で脅かされている基本的人権について、それぞれの経験や見解を共有し、討議する機会となりました。

最初に、ラリオハ国立大学人間科学・教育学部のメルセデス・カセレス学部長が主催者を代表してあいさつし、宗教間対話、価値観の尊重、人権の重要性などを強調しました。

また、UPFアルゼンチンのミゲル・ウェルナー会長は、UPFの活動とともにUPF創設者の平和に関するメッセージを紹介しました。

その後、参加した宗教指導者や専門家によるスピーチが行われました。

オスカル・ガブリエル・ディアス神父は「信教の自由は、民主的で多元的な社会にとって本質的な礎。私たちの信仰的観点では、信教の自由は神から与えられた自由意志の反映であり、尊重されなければならない基本的権利である」と述べた後、禁教や国家による宗教統制から宗教暴動に至るまで、信教の自由が制限されてきた歴史的な事例を紹介しました。

また、オンラインで講演を行ったイタリアの社会学者マッシモ・イントロヴィニエ氏(新宗教研究センター創設者兼ディレクター)は、40年以上にわたってさまざまな宗教団体を調査・研究してきた経験から、「『カルト』や『洗脳』という危険な概念を否定することが、信教の自由を守り、殺人、性的虐待、窃盗など罪を犯した団体を追及する最善の方法である」と強調しました。

また、イントロヴィニエ氏は「『カルト』は避けるべき侮辱的表現である」と述べ、「洗脳」の概念を強制的な改宗や棄教に用いようとする一部の政府を批判しました。