UPFペルーとIAPD(平和と開発のための宗教者協議会)ペルーの共催で2022年12月29日、「平和のために、神の下に一つになろう」をテーマに、宗教間の対話と協力を推進する行事が首都リマで開催されました。カトリックや他のキリスト教宗派、そしてイスラムの指導者など約30人が参加しました。

最初に各宗教の指導者が平和を希求するメッセージを述べ、ペルーや世界の平和を実現するための祈祷を捧げました。続いて、各指導者は各宗派を象徴する「聖水」を手にし、宗教間の調和と協力を象徴する大きなガラス瓶に一緒に注ぎ入れるセレモニーを行いました。

ペルー聖公会カトリック教会のヘスス・メヒア・キーロス司教(IAPDペルー会長)は、「歴史上の偉大な宗教指導者たちをモデルとし、平和をもたらすために連携を深め、各自信仰に従って隣人を愛することが必要である。国内には互いの違いを理解できず、宗教・宗派間で様々な軋轢や葛藤が存在するが、使徒・聖パウロのように、私たちも母国愛をベースとしながら、その違いを超えて諸問題を克服する必要がある」と語り、「神が語られる言葉の真意を理解し、平和の使者として役割を果たそう」と訴えました。

また、世界クリスチャン・ミッション教会「Luz del Mund(世界の光)」のオレステス・サンチェス・ルイス牧師(IAPDペルー事務総長)は、「神の言葉を多くの人に広く伝えていくことで、(ペルーを)より良い国に生まれ変わらせることができる」と述べ、平和を呼びかけながら行進する活動など、誰もが参加できる企画を立て、実施すべきだと提案しました。

このほか、「神は平和を望んでおられる。人と神が結びつくことで、平和はそこから始まる。私たちの周囲や地域社会に神のメッセージを伝えることが、宗教指導者としての責任」(ヴィオレタ・ノラスコ・ネグレイロス牧師)、「私たちは宗教指導者として非常に重要な役割を担っており、ペルーの現状を変えることができる。人々の心に届く平和のメッセージを伝える力を持っている」(イスラム教指導者のモハメッド・コッビ・シェイク師)といったメッセージが寄せられました。

最後にパストレス・デ・ワラル友愛会のルイス・アセロ・ピチュ牧師は「(各宗教・宗派は教義や伝統が)これほどまでに違うのに、相互に理解し合えるのか。愛の存在であり、かつ平和の存在であられる神によってのみ、相互理解を成すことができる」と述べ、会の意義を強調しました。