核兵器の開発や製造、保有、使用を全面的に禁じる「核兵器禁止条約」の批准国・地域が10月24日、条約が発効する条件となっている50に達しました。90日後の来年1月22日に条約が発効しますが、米英仏中ロといった核兵器保有国は参加せず、実効性に課題が残っています。

核兵器の使用や保有を初めて違法化する国際条約となりますが、加盟国以外に効力は及ばず、現状では核保有国や日本を含む同盟国の参加は絶望的です。条約発効だけで核軍縮につながる可能性は極めて低いとみられます。

核兵器禁止条約は、核軍縮の停滞を背景にオーストリアなど非核保有国が制定交渉を主導し、17年7月に122の国・地域が賛成して採択されました。核兵器の開発や生産、使用、保有などに加えて「使用するという威嚇」まで法的に禁じる内容です。核兵器の実験や移転、配備の許可も禁止事項に含まれます。

米英仏中ロの核保有国と、日本や韓国など米国の「核の傘」に頼る国々は参加していません。米国は条約を批准した複数の国に「批准は誤った戦略だ」として撤回を求める書簡を送付。核保有5カ国と北大西洋条約機構(NATO)の同盟国が「(条約の)潜在的な影響への反対で一致している」と懸念を表明しました。

日本は唯一の被爆国として核保有国と非保有国の「橋渡し役」を自任する立場にあり、条約発効から1年以内に開催される締約国会議にオブザーバーとして参加するかどうか注目されています。