UPF-Japanと平和大使協議会が主催する平和大使セミナーが9月19日、東京都内の会場で開催されました。新型コロナの感染拡大防止に最大限の配慮をしながら対面で行われたセミナーには、各界の有識者、平和大使ら約50人が参加しました。

冒頭、司会からUPFの世界的活動と日本における平和大使運動の活動状況が報告されました。また、今年6月以降、全国各地で展開されてきたピースロード運動について、同実行委員会事務局スタッフが報告しました。

続いて、長年、平和大使協議会の役員を務める大学教授があいさつ。コロナ禍で、大学の多くが今なおオンライン授業を余儀なくされるなか、ICT(IT・デジタル技術の活用)環境の格差が学生間の教育格差につながっている状況に懸念が示されました。また教授は、近年、多くの大学が掲げている「学位授与方針(ディプロマ・ポリシー)」について、ともすれば学生を労働力とみなすことで、大学教育の場が経済的な豊かさを至上のものとする物質主義の価値観に偏重することへの危機感を表明。コロナ禍とあいまって価値観の見直しが求められるなか、今回のセミナーをそのきっかけにしてほしいと述べました。

その後、UPF-Japan、平和大使協議会の梶栗正義会長が「共生共栄共義社会の実現 令和日本の挑戦」と題して講演し、UPF・平和大使運動の理念について紹介しました。

冒頭、梶栗会長はコロナ禍がもたらした危機について言及。特に米中対立の激化で、普遍的価値(自由、民主主義、基本的人権、法の支配、市場経済)が大きな試練を受けていると指摘。中国の覇権主義的行動によって、世界の平和と安全が脅かされるなか、無神論を掲げる共産主義・中国に対峙するはずの普遍的価値観と、その背景にある西洋キリスト教文明の課題について語りました。

一方、梶栗会長は14世紀の黒死病(ペスト)、20世紀のスペイン風邪などのパンデミックの歴史を概観。いずれの場合も文明の大転換につながったと述べたうえで、今回の新型コロナ禍により今日の世界が文明の転換点に立っていることを強調しました。

梶栗会長は、コロナ禍を機に新たな文明が構想されるとすれば、それは真の愛の「与える文明」でなければならないと述べ、UPF創設者である文鮮明・韓鶴子総裁がこの新たな時代を「太平洋文明圏時代」と呼んだことを紹介。日本は米国、韓国とともに共生共栄共義の理念に基づいた太平洋文明圏時代の主導的担い手とならなければならないと訴えました。

会長の講演後、参加者からの質問に答える質疑応答の時間が持たれたほか、セミナーの最後には平和大使の任命式が行われ、新たに就任した5人の平和大使に梶栗会長から任命状が授与されました。